当社は、取締役に対するアンケート調査に基づき分析を行い、取締役会の実効性に関する評価を実施しています。
(評価項目) ①運営及び運営を支える体制について ②議題及び議題審議を支える体制について ③取締役会を支える体制について
(2023年度開催の取締役会の評価概要)
①当社取締役会の運営及び運営を支える体制については、法令や社内規程に基づく議案の選定、開催頻度、資料の内容、審議時間、社外役員への事前の議案説明など妥当であるとの評価を得ました。
②取締役会の議題及び議題審議を支える体制については、当社の中長期戦略の大きな方向性を示す議題や経営計画、コンプライアンスや財務報告に関する事項やリスク管理体制の整備・運用、昨今の環境変化(非財務情報開示等に関する情報の重要性)から求められる活動の内容に関しても十分に議論されているとの評価を得ました。
③取締役会を支える体制については、社外役員との定期的な面談・意見交換の機会、各取締役や監査等委員会への情報提供の機会確保、外部専門家の助言を得る機会、内部監査部門との連携など、十分に対応されているとの評価を得ました。
(実効性向上へ向けた取り組み)
①2024年3月期の取り組み概要
取締役会のガバナンス強化等のため、指名・報酬委員会を設置し活動を開始いたしました。また、取締役会にてサステナビリティ委員会の報告やIR活動といった、昨今の環境変化(非財務情報開示等に関する情報の重要性)から求められる活動について、議論を充実いたしました。
②2025年3月期の取り組み概要
当社取締役会といたしましては、引き続き監督機能の強化と意思決定機能の強化に取り組み、取締役会の実効性向上に向けた継続的な改善を図ってまいります。
なお、アンケート結果を踏まえ、取締役会における審議の質のさらなる向上を図るため、取締役会議案に関する詳細資料の事前共有の早期化、専門的な知識の習得や研鑽のためのトレーニング機会の提供・斡旋について充実させてまいります。
1.取締役の資格
当社は、効率的で実効性のある取締役会とするための構成および規模を追求する考えのもと、各取締役が備えるべき知識・経験・能力等を経営戦略に照らし特定のうえ、スキルマトリックスにまとめています(「取締役のスキル一覧」参照)。
2.取締役の指名の方針と手続き
取締役(監査等委員であるものを除く。)候補者は、資質、経験、スキル、職歴、人格、職務上の業績等を総合的に判断し、取締役会全体としての資質、経験およびスキルのバランス並びに多様性を考慮して選定することを方針とし、取締役会の諮問機関である指名・報酬委員会の審議および答申を含む手続のもとで、取締役会において決定しています。
監査等委員である取締役候補者については、中長期的な企業価値の向上に資する助言、取締役会を通じた経営の監督、会社と関連当事者による利益相反の監督、独立・中立の立場による取締役会への意見の反映などの役割を果たすための適任者として、多様な分野における専門的な知見と経験および人格面も含め総合的に判断し、取締役会全体としての知見と経験およびスキルのバランス並びに多様性を考慮し選定することを方針とし、取締役会の諮問機関である指名・報酬委員会の審議および答申、監査等委員会の同意を含む手続のもとで、取締役会において決定しています。
氏名 |
役職 |
企業経営 |
重点事業および 業務経験 |
財務・会計 |
法務・ リスク管理 |
人事労務・ 人材開発 |
ESG (環境・社会・ガバナンス) |
松田芳明 |
代表取締役社長 |
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● |
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(社長執行役員) |
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對馬浩二 |
取締役副社長 |
● |
● |
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(副社長執行役員) |
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山﨑隆一 |
取締役 |
● |
● |
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(常務執行役員) |
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石禾健二 |
取締役 |
● |
● |
● |
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(上席執行役員) |
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上田雄大 |
取締役 |
● |
● |
● |
● |
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(執行役員) |
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和田正幸 |
取締役 |
● |
● |
● |
● |
● |
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(執行役員) |
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今井英人 |
取締役 |
● |
● |
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(執行役員) |
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畠山伸一 |
取締役(社外・独立) |
● |
● |
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(監査等委員長) |
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内山敏彦 |
取締役(社外・独立) |
● |
● |
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(監査等委員) |
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小島敏幸 |
取締役(社外・独立) |
● |
● |
● |
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(監査等委員) |
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宮田礼子 |
取締役(社外・独立) |
● |
● |
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(監査等委員) |
3.取締役の報酬の方針と手続き
- 取締役(監査等委員であるものを除く。)の報酬は、「固定報酬」並びに株主総会の決議を前提に役員退職慰労金規程に基づき支給する「退職慰労金」とで構成し、その全額を金銭とすることを基本方針としています。
- 取締役(監査等委員であるものを除く。)の固定報酬に係る個人別の報酬は、取締役会の諮問機関である指名・報酬委員会の答申を尊重し、株主総会の決議による報酬総額の限度内で、取締役の果たすべき責務の評価・役位・就任年数・業績等を勘案し、取締役会で決定しています。
- 監査等委員である取締役の報酬は、「固定報酬」とし、その全額を金銭とすることを基本方針としています。
- 監査等委員である取締役の固定報酬に係る個人別の報酬は、監査等委員の果たすべき責務の評価・経験・専門的な知見等を総合的に判断し、監査等委員会で原案を審議・作成して指名・報酬委員会に提案し、指名・報酬委員会の審議・答申を参考とし、監査等委員の全員の合意をもって監査等委員会で決定しています。
当社は、会社法および会社法施行規則に基づき、内部統制システムを整備しています。
監査の状況
当社の監査等委員会は取締役監査等委員4名で組織されており、全員が独立役員の要件を満たしているため、全員を独立役員として東京証券取引所に届け出ています。また、取締役監査等委員2名は公認会計士の資格を有しており、当社の業務全般を把握し、財務・会計等に関する知見を有しています。
監査等委員会の監査活動は、監査等委員会規程に基づき定められた監査実施基準により実施され、監査等委員会はリスク分析・評価に基づき策定した年間監査計画に基づく監査を実施しています。
内部監査の状況
当社は、内部監査部門として監査室を設置し、監査室は、内部監査規程に基づく内部監査を実施しています。代表取締役社長、取締役会ならびに監査等委員会へ報告した年度内部監査計画に基づき、当社および子会社の業務全般にわたり内部統制の整備状況、業務の有効性・効率性ならびにコンプライアンスの遵守状況などに関する業務監査を実施し、指摘事項については被監査部門へ是正を求め、その実施状況を確認しています。
監査計画・監査結果の報告、意見交換、監査立ち会いなどを監査等委員会・会計監査人・監査室で適宜行い、相互に密接な関係を構築し、監査体制の強化に努めています。
当社は、企業グループ全体の価値を最大化することを目指すため、「グループ・ガバナンス・システムに関する実務指針」(経済産業省)などを参考に、グループガバナンスの強化を進めています。
当社の内部統制システムは、子会社を含む企業グループ全体を対象として整備しています。また、関係会社管理規程において、当社の事業部門とコーポレート部門にそれぞれ事業管理と経営管理に区分して子会社を管掌する仕組みとし、リスク管理体制であるTRM委員会では、子会社を部門部会に加え、グループ全体のリスク管理体制を強化しています。